毎年8月11日は、国民の祝日である「山の日」です。
2016年にできたばかりの新しい祝日なので、「そんな祝日あったっけ?」という方もいらっしゃるかもしれません。
山の日は「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを趣旨としています。7月の第3月曜日(当初は7月20日)の海の日が1996年から祝日になったため、日本山岳会をはじめとする団体や自然保護関係者から「山の日も」という声が上がり、祝日として制定されました。
では、なぜ8月11日なのでしょうか? 実は協議の段階では、一般的なお盆休み期間である8月13日~16日につなげやすい日として、8月12日が最有力候補になっていました。ところが、この日は1985年に群馬県・御巣鷹山で日本航空123便墜落事故が起きた日でもあるため、「国民の祝日にふさわしくない」と反対意見が出たのです。
そして、最終的に1日ずらした8月11日に決定しました。消去法的に選ばれた形ではあるものの、漢数字の「八」が山のように見えることや、「11」は木々が立ち並ぶ様子に見えることから、むしろ8月11日でよかったとする意見もあります。実際、都道府県が独自に制定した「山の日」も8月11日になっている事例が多いので、妥当なところではないでしょうか。
ちなみに、今年は東京オリンピック・パラリンピックが開催される関係で、山の日は本来の11日からオリンピック閉会式が行われる8日に変更になっております。カレンダーや手帳などは、この変更を反映できなかったケースが多いようなので、祝日の勘違いにご注意ください。